一口馬主を始めるにあたって気になるポイントの1つが費用面かと思います。
この記事では馬の出資および育成で必要になる費用について馬代金だけでなく月々で必要な月会費と維持費も含めて説明をしたいと思います。
具体例を交えながら説明しますので、一口馬主を始める際の参考にして下さい。
一口馬主で必要な費用の概要
一口馬主を楽しむ上で必要になる費用は大まかに下記の3つになります。
- 出資代金
- 月会費
- 維持費
他には入会金や保険料もありますが、ここでは割愛します。
出資代金は馬の募集価格で口数や価格次第ですが、500口募集で3,000万の馬に出資すると6万円になります。これは出資時のみに必要なイニシャルコストです。
次に月会費はクラブにより差異はあるものの月1,000~3,000円程度になります。これは出資頭数に関わらず、毎月固定で必要な費用です。
最後に維持費ですが、500口募集では外厩時で約1,000円前後、入厩時で約1500円前後を目安に頂ければ良いかと思います。これは出資馬の1口毎に必要な費用になります。
月会費を考慮すると1クラブで複数頭の出資がおすすめ
月会費はクラブに所属していると基本的に避けられない毎月の費用ですが、上記で記載の通り出資頭数に関わらず固定という点には要注意です。すなわち、出資頭数が少ないと1頭当たりの負担が多くなり、出資代金を回収することが難しくなります。
例として月会費3,000円、維持費1,500円/1頭とした場合に、1頭だけ出資している場合と5頭出資している場合で、費用をカバーするために必要な配当を比較します。
- 1頭の場合:毎月の費用は月会費3,000円と1頭の維持費1,500円で計4,500円になります。出資馬は1頭なので、配当で費用をカバーするには1頭で配当4,500円が必要です。
- 5頭の場合、費用は月会費3,000円と5頭の維持費1,500円×5で7,500円の合計10,500円となりますが、出資馬が5頭いるので1頭平均2,100円の配当で費用をカバー出来ます。
上記で比較した通り、1頭のみの出資の場合、5頭の出資と比較して約2倍の配当が費用をカバーするために必要となります。
もちろん活躍することが前提なので不用意な出資を薦めるわけではありませんが、出資頭数が増えることで月会費の負担は下がるので、同じ頭数出資するのであれば、複数クラブで小頭数の出資よりは1クラブでまとまった頭数出資する方がコスパは良いと言えます。
出資代金だけでなく維持費も含めたトータルコストが大事
もう1つ注意するべきポイントは出資代金と維持費の関係性についてです。私もそうだったのですが、費用を抑えたいと考えたときに馬代金を抑えることを考えると思います。
ただ、月々の維持費が積み重なると結構な金額となるため、初期費用である出資代金の占める割合がトータルコストから考えると意外と低い点については注意が必要です。
こちらも例を挙げて説明したいと思います。1口3万、月々の維持費が平均1,200円の馬に出資したとします。もし牝馬の引退時期である6歳の3月まで現役生活を全うした場合、維持費が発生する期間は2歳の1月から考えると約50か月になります。
よって維持費は1,200×50の6万となりトータルで考えると出資代金の2倍かかることになります。
出資馬が現役生活をいつまで続けるかに左右される費用ではありますが、維持費の負担は決して軽くはないです。よって募集代金が安いからという理由だけで安易に出資を決めることは避けた方が良いかと思います。
まとめ
この記事では一口馬主生活を送る上で必要な費用についてまとめてみました。本記事で主に伝えたいことは下記になります。
- 月会費が占めるコストは意外と大きく、多くのクラブに入ると予想外に出費がかさむので注意
- 維持費は月々の金額はそこまで大きくはないが引退まで続くランニングコストなのでトータルで考えると大きな金額になるので注意
どうしても出資馬検討時には金額が大きい出資代金に目が行きがちになりますが、月々の費用である月会費や維持費もトータルコストで考えると軽視出来ない金額なので、出資する際には合わせて考慮してクラブや出資馬選びを行って頂けると良いかと思います。
合わせて下記の記事では筆者の一口馬主の年間収支を紹介しているので参考にして下さい。