毎年、各クラブでは数十頭が募集されますが、出資馬を選ぶ際に何を基準に選べばよいか迷ってしまいますよね。
判断基準としては、価格、種牡馬、厩舎、血統、兄弟の成績、馬体重、馬体、歩様など様々な要素があり、人それぞれ重視する項目も異なるかと思います。
本記事ではこれまでの4世代の出資経験を振り返って私が感じた、出資馬選びのポイントと判断基準を紹介したいと思います。
募集馬評価で重視しているのは数値で表せる指標
まず、初めに私は馬体や歩様はさほど重視していません。理由としてはシンプルで「私には馬体や歩様で走る馬を見極められないから」です。パドック診断と同じで見る人が見れば違いが分かるのでしょうが、難易度が高そうなので、フィーリングと他の人の分析を参考程度に確認する位です。
一方で私が重視しているのは数値で表せる指標になります。種牡馬の産駒勝ち上がり率や兄弟成績などは、はっきりと数値で良し悪しが確認出来るので重視しています。
また、検討時には一口馬主DBを利用しているのですが、こちらのニックス診断という機能を重宝しています。父と母父の同系統含めた勝ち上がり率等が確認出来るため、複雑な血統的な組み合わせの良し悪しがシンプルに理解できて非常に良いです。
もう一つ重宝しているのは、馬体重シミュレーションの機能になります。こちらは募集時期の馬体重と誕生時期から成長後の馬体重を推測してくれる機能で募集段階では将来的な成長が読めない若駒の成長予測に利用しています。
私は上記の要素を中心に募集馬の検討を行っております。以下ではこれまでの経験から意識しておいた方が良いポイントについて記載していきます。
リーディング厩舎が良いとは限らない
厩舎は育成や騎手選定にも関わってくるので、意外と大きな要素になります。特にリーディング上位厩舎の募集馬は期待も大きく活躍馬も厩舎にいるため、積極的に出資を考えられる方も多いかと思います。
ただ、上位厩舎にもデメリットがある点は考慮しなければなりません。それは出世出来ないと著しく出走数が減ります。なぜなら厩舎には馬房数の制限があるため、序列が下がると中々順番が回って来ずに外厩で放置されることになります。
例えるならスポーツ強豪校になります。レギュラーとなりポジションを獲得出来れば、素晴らしい環境で活躍が期待出来る半面、レギュラー外だと出番が来ずに一口馬主の醍醐味であるレース観戦の機会が減少するリスクを伴います。
出資馬のティフォーザはこのパターンにハマってしまい、大きなケガもないのに外厩で放置が続き、5歳春の現状で10戦しか出来ていません(泣)
馬体重は軽すぎるのはNG
馬体重に関しては、重すぎるとケガのリスクはあるものの基本的には重い方が良いと思います。
理由としては、下記の3つが主な要因となります。
- 強い調教が出来ずに育成に時間がかかる
- 馬体重の維持に苦労するため、連戦が難しい
- ダート替わりでの好走が難しい
馬体重が軽い馬にありがちなパターンとしては育成強度を上げた時に馬体が減ってしまい、スムーズにステップアップ出来ず、育成が遅くなり入厩出来たとしても体力面の心配から、連戦が出来ないケースが良く見られます。
また、地方出戻りのケースを考慮した場合、地方は大多数がダートコースのためパワーが必要となり馬体重の軽い馬には不利になります。
以上から、個人的には馬体重はデビュー時で最低450kg、理想は500kg前後あたりかと思います。
早期始動馬はおすすめ
早期始動馬がおすすめなことは言うまでもないのですが、具体的には下記の2点です。
- 2歳戦は小頭数のレースが多く、賞金が獲得しやすい
- 未勝利戦終了までの期間が長いため、色々な条件を試せる
まず、出資馬は2歳の1月から維持費がかかるので、コスパの観点から早期始動出来る方が良いです。
また、デビュー済みの馬が少ないため、2歳戦は小頭数のレースが多いです。重賞でも頭数が少ないことも多々あり、勝ち上がれれば賞金を稼ぎ易い状況になります。最近は様子見できるクラブが少なくなりましたが、様子見できる場合は育成が早い馬に出資することもおすすめです。
出資馬のロードディフィートは様子見をしている時に育成が早かったため出資を決めましたが、結果として、7頭立ての未勝利を勝ち、10頭前後のG3やリステッド戦でコツコツ賞金を稼いでくれました。
まとめ
本記事では、出資馬選定のポイントを一通り紹介し、経験から学んだ注意点を合わせて記載しました。
様々な要素があるため、人それぞれ好みの観点をもとに出資馬の選定を頂ければと思いますが、本記事を参考に頂き良い出資馬に巡り合えることを願っています。