一口馬主は趣味として楽しむことが一番ですが、長く続けることを考えるとコスパの観点から収支も気になりますよね。
募集価格を上回る賞金を獲得することはそこまで難しくはないのですが、月々の維持費や配当の控除を踏まえたトータルの収支をプラスにするとなると難易度は非常に高くなります。
本記事では損益分岐点の求め方と各価格帯の損益分岐点について説明しますので、出資馬を選ぶ際の参考にして下さい。
損益分岐点の求め方について
まずは損益分岐点を求めるために必要な配当金と費用について説明します。詳細は一口馬主における配当金についてと一口馬主で必要な費用についての記事にて記載をしていますが、出資者が獲得出来る配当金は「賞金の約70%」、必要な費用は「募集価格 + 維持費 × 月数」になります。
よって出資馬の損益分岐点は下記の計算で表すことが出来ます。
損益分岐点 = (募集価格 + 維持費 × 月数) ÷ 0.7
はい。なんか小難しい数学みたいになりましたね(笑)これだと分かりにくいので下記で具体的な数字を当てはめて計算します。
以下で具体的な募集価格に対する金額を記載するのでご覧下さい!
各価格帯ごとの損益分岐点
ここでは各価格帯の損益分岐点について記載したいと思います。前提として現役の期間は2歳から6歳春までの50ヶ月、月の維持費は60万円と仮定して計算します。それでは気になる損益分岐点は下記になります。
図に記載の通り、維持費を含めるとプラスにすることはかなり厳しいことが分かると思います。
ここまで損益分岐点が高くなる理由としては維持費が占める金額が非常に高い点が挙げられます。6歳まで現役を続けると約3000万の維持費がかかるので注意が必要です。
そのため1000万の募集価格の馬は出資価格だけで考えると勝ち上がりさえすれば元が取れる計算ですが、現役生活を全うしてプラスにするには5700万が必要となり、最低2勝はしつつ掲示板確保などの安定した成績が求められます。
4000万の馬に関しては獲得賞金が1億も必要で、基本的にはOPクラスまで出世するような活躍をしてくれないとプラスにはならないかと思います。
収支を記載している記事によっては募集価格との比較でプラスと書いている記事もあるので、注意して下さい!
まとめ
本記事では、維持費と配当金の控除を考慮に入れた現実に即した損益分岐点について紹介をしました。
維持費や配当の控除を考慮すると予想以上にプラス収支を達成することが難しい点を理解することが出来たのではないでしょうか。
出資馬を検討する際には見せかけの数字に騙されずにしっかりと求められる成績を考慮することで、納得感のある出資が出来ると思うので、本記事を参考に頂ければ幸いです。