一口馬主をやっていると出資馬が予定していたレースに出走出来なかったり、強い相手と同じレースで激突して惜しくも勝てないことが数多くありますよね。
特に未勝利戦では1戦1戦が重要になりますが、出れるレースが少ない条件の場合は除外や適性条件が無いことにより出走機会が減少することに加えて、該当レースに出走馬が集結し多頭数となったり強敵との戦いが発生しやすく勝ち上がれる確率が低くなってしまいます。
逆にレース数が多いと小頭数や強敵との激突を避けることにより、上手く勝ち上がれる可能性が高くなるので、出資馬の適性に合った条件のレース数がどのようになっているかは無視できない要素になるかと思います。
そこで2023年の未勝利戦を調査して条件ごとにレース数の偏りがあるかを調べてみました。個人的にはダートの中距離戦はレース数が多い印象で芝の短距離戦はレースが少ない印象がありますが、いかがでしょうか。
調査結果をもとに今後の出資馬を選ぶ際の参考に出来ればと思います。
調査内容の概要
今回の未勝利戦のレース数の調査内容は下記になります。
- 調査期間は3歳未勝利戦の1ヶ月間を集計 (札幌函館以外は自ブロック時の開催)
- 芝・ダートそれぞれで競馬場と距離別に分類
本来は未勝利戦全てで集計するのがベストなのですが、手作業による集計なので各競馬場1ヶ月分をサンプルとして集計しました。期間はバラツキがあるものの新馬戦終了後の3歳未勝利戦の期間から選択しています。
それでは調査結果を下記で紹介したいと思います。
未勝利戦のレース内訳
それでは調査した未勝利戦のレース内訳を紹介していきたいと思います。
各競馬場の条件別のレース数は上記のようになりました。
まず目立つのは芝コースに比べてダートコースのレース数が多いことですね。特に関東圏では芝コースに比べてダートコースは1.5倍のレース数が組まれており、かなり大きな差となっております。
次に距離別のレース数に注目すると芝ダートともに短距離のレースが少なく中距離のレースが多く組まれていることが分かります。特に中山では1200m戦がほとんど組まれていないこともあり、短距離馬は自ブロック制の無い第三場に頼ることになるので、出走がままならない状況が増えそうです。
芝の短距離では優先出走権がもらえる5着以内を外すと除外祭りになってしまい2か月くらい出走出来ないこともざらにあります。
一方で芝では1600~2000m、ダートでは1700~1900mのレースが非常に多くフルゲート割れも多々発生するため、出走機会も増えますし強敵との激突回避もしやすい条件ですね。
さらに関東圏の特徴としてダートレースが東京を除いて1200mと1800m前後に二極化しているため、どちらかの距離をこなせない馬は東京専用馬となってしまいレース選びに苦戦することになります。
以前出資していた関東馬のロードシャマールは1400mがベストの条件だったので東京以外では全く好走出来ず、関西馬だったらなと思っていました。
上記の内容より、関西馬に関しては比較的各条件ごとに偏りが少なく未勝利戦が組まれているので、適性については考えすぎなくても問題は無さそうですが、関東馬については芝はマイル以上、ダートでは1200mか1800mに適性がある馬を選ぶ方が良さそうです。
まとめ
本記事では一口馬主の勝ち上がり率に大きな影響を与える未勝利戦の内訳について紹介しました。紹介した内容の概要は下記になります。
- 未勝利戦はダートの中距離戦がダントツで多い
- 関東圏のダート条件は東京を除いて1200m前後と1800m前後の二極化しているので、マイル辺りが主戦場の馬にとってはどっちつかずになるリスクがある
- 関東の芝短距離のレースは少ないので純粋なスプリンターにとってはレースの出走機会がかなり限られる
調査した結果では関東圏のメインである中山と東京で距離や適性が大きく異なるので、適条件によってはどちらかの開催期間で使えないリスクが発生しやすいことが分かりました。
なので基本的には関東馬は芝ダートともに中距離に適性を持つ馬に出資することがリスクを避けることが出来て安心ですね。
一方で関西圏の競馬場は満遍なく条件が揃っているので、関東馬程は適性によるリスクを意識しなくても良さそうです。
集計対象を漏れなく調査したわけではないので、多少ばらつきがあるかもしれませんが本記事が出資馬検討の際の参考になれば幸いです。