【一口馬主】厩舎選びのポイント~上位厩舎への出資は注意が必要 - ミズの一口馬主Blog

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【一口馬主】厩舎選びのポイント~上位厩舎への出資は注意が必要

今回は一口馬主の出資ポイントの一つである厩舎選びについて自身の経験に基づいた注意点を書いていきたいと思います。

厩舎選びは一口馬主を始めた頃は良く知らなかったこともあって重要視していない要素だったのですが、騎手の確保やトレセン内での調教だけでなく、使用する外厩まで含めると出資馬の順調な成長や勝ち上がりへの影響がとても大きい要素になります。

そうなると次のステップとしてリーディング上位の有名厩舎の馬に出資したいと思うかもしれませんが、上位厩舎の中でも一口馬主にとって危険な厩舎が存在するので注意が必要です。

危険な厩舎では序列が下がった時の扱いが非常に悪く、一口馬主の楽しみが少なくなるので見極めが必要になります。

本記事では私が5年間一口馬主を体験して感じた「上位厩舎に出資することによって生じるデメリット」「上位厩舎の中でも一口馬主が出資するには危険な厩舎を見分けるポイント」についても合わせて紹介します。

一口馬主に危険な上位厩舎で起こりやすいデメリット

ここでは上位厩舎の中でも一口馬主にとって危険な上位厩舎に起こりやすいデメリットについて説明していきたいと思います。これまでの経験で感じたデメリットは大きく下記の2つが挙げられます。

  • 入厩渋滞による出走数の減少
  • 馬本位ではなく厩舎都合で使われることによる成績低下

上記の2点は厩舎内の序列が下がるに従って影響が大きくなる傾向にあります。

ボーダーラインとしては2勝クラスで善戦出来ないと上記リスクが高くなるように感じます。(1勝クラスで善戦のレベルや2勝クラスで成績が微妙な馬で冷遇されている馬を自分の身の回りでは見かけます)

それでは自身の出資馬での経験を交えながら上記の2つのデメリットについて説明していきたいと思います。

デメリット1:入厩渋滞による出走数の減少

このデメリットはタイトル通りなのですが、厩舎内の優先順位が下がることによりレースに中々出られない状況に陥ります。

一口馬主にとって大きな喜びの1つは出資馬がレースに出る姿を見ることだと思うので、それが叶わないのは結構つらい状況かと思います。

また、レースに出れないだけでなく外厩漬けで厩舎にも入れないケースも少なくなく、この場合は厩舎所属の有力馬と調教をすることも出来ないのでハイレベル環境での育成も期待出来ずに上位厩舎での恩恵をほぼ受けられない状態です。

具体的な話で言えば、ある厩舎に出資している私の出資馬で2歳時にデビューしながら6歳春までの3年半で大きな頓挫が無いにも関わらず15戦しかしていない馬がいます。

年間にすると4~5走で重賞馬等であれば納得は出来るのですが、本馬は1勝クラスなので出走数としては非常に物足りない状況です。この馬については基本的には下記の流れが繰り返されていました。

レースに出走し掲示板を外す→優先権が無いため節を稼ぐために放牧→3か月~半年間外厩に放置

また、現在の未勝利馬でも8月のデビュー戦で惨敗して以降、体調に何も問題ないにも関わらず半年間経過しても帰厩の音沙汰もなく放置状態で貴重な未勝利戦の期間を棒に振っている状況に陥っている出資馬もいます。

このように成績が低迷するとあからさまに序列が下がり、出走機会が失われるリスクは危険な上位厩舎にありがちな内容かと思います。

デメリット2:馬本位ではなく厩舎都合で使われることによる成績低下

このデメリットも危険な上位厩舎でありがちな問題で、序列が低くなっている馬は馬房に余裕があるタイミングに合わせて呼び戻されるので、馬のベストな条件で走れないことも多々あります。

例えば開幕週のきれいな馬場で実力を発揮する馬が入厩遅れにより、馬場の荒れた開催後半で出走し惨敗するケースなどがありました。

また、出走させてくれるものの、扱いの雑さをあからさまに感じるケースも多くあります。

入厩後に手元にほとんど置かずに出走するケースや馬の適性を考慮せずに行き当たりばったりなレース選択を行うケースなどもありますが、個人的に一番ひどいと思うのはレース当週にも関わらず騎手未定の状態ですね。

抽選が厳しく出走の目途が立たない状況であればまだ分かるのですが、出走の確度が高い時にこの更新を見るとうんざりします。騎手確保で馬への期待度がある程度分かると思うので、この状態はかなり末期だと個人的に感じています。

上記のような使われ方だと出走結果も芳しくないことが多いのですが、そうなると優先権が無いので外厩へ放出からの長期放置とデメリット1の出走数減少へ繋がる負のループに巻き込まれることになります。

こうなるとクラブ側からの働きかけに期待するしかないですが、転厩等のアクションを取ってくれるかはクラブによるので注意が必要です。

私の出資クラブだとノルマンディーはコンセプトに合わない使われ方をされる場合は転厩等のアクションを活発に行ってくれるので非常にありがたいと感じています。

一方でロードやインゼルは全くアクションが無いので、より最初の厩舎選びが重要になると思います。。

一口馬主にとって危険な上位厩舎の見分け方

前段では上位厩舎に起こりがちなデメリットと自身が苦い思いをした経験を記載してきましたが、当然そのような厩舎ばかりではありません。

上位厩舎固有のリスクを抱えつつも出資馬に対して親身な対応を行い上位厩舎の恩恵を多分に与えてくれる厩舎も多くあります。

ここからは上位厩舎の中でも一口馬主にとっておすすめ出来る厩舎と危険な厩舎の見分け方を記載していきたいと思います。個人的に考える見分け方は下記の2点です。

  • 一口馬主DBの厩舎分析の活用
  • 同クラブの先輩馬の更新レポートやSNSのエゴサーチで情報を得る

方法1:一口馬主DBの厩舎分析の活用

まず1つ目の確認方法は一口馬主DBの厩舎分析の活用になります。こちらはプレミアム会員限定の機能になりますが厩舎の得意条件や騎手起用など色々な情報を確認することが出来る機能です。

その厩舎分析の機能の中で「出資者による評価」という項目があるのですが、こちらに注目して欲しいと思います。

これはレース後の臨戦過程に対する出資者の採点が反映されるのですが、前述した危険な上位厩舎というのはリーディング順位と出資者評価の乖離が大きいように感じます。

実際に私が不満に感じた3つの厩舎はいずれもリーディング順位はトップテンの常連にも関わらず、出資者採点では75~115位と平均レベルの順位となっています。基本的に出資馬の成績が良ければ出資者評価も良くなるはずなので、この乖離は無視出来ないレベルだと感じています。

また、上記の機能では現役クラブ馬のクラス別の一覧や各クラブごとの勝ち上がり率や獲得賞金も見ることが出来るので、下記のような観点での検討も出来そうです。

  • クラブ馬が上位クラスに少ない⇒個人馬主を優先 or 相性が良い
  • 特定クラブの成績が良い⇒クラブ側が有望な馬を預けている

リーディング順位はあくまでも厩舎全体の成績を表す指標なので、より細かいレベルで分析出来ると出資馬に合った厩舎選びが出来そうだと感じました。

方法2:同クラブの先輩馬の更新レポートやSNSのエゴサーチから情報収集

2つ目はちょっと地道な作業になりますが、同じクラブで同じ厩舎に所属している先輩馬のレポートやSNSのエゴサーチの結果を確認するという方法も有効かと思います。

出資馬の扱いが悪い厩舎の場合、特に体調が悪い訳でもないのに外厩に長いこと放置されたり、入厩示唆してから全然動きが無いなどの出資馬に対するコメントが少ない様子が更新レポートから読み取れると思います。

また、馬名をXなどのSNSで検索すると上記のような厩舎に所属している馬は厩舎への扱いに対する不満が多く見られるので判断材料になります。(私もよく不満を呟いていました・・・)

まとめ

本記事では実体験をもとに上位厩舎に出資した際に起こり得るデメリットと上位厩舎の中でも一口馬主にとって危険な厩舎の見分け方について記載をしてきました。

これまでの経験を通して学んだことは、「出資馬の目的と適性を考えて厩舎を選ぶこと」です。

本記事で書いた内容は特に扱いに不満があった部分を書いていますが、当然厩舎としても素質がある馬を優先的に使いたいという点は理解しているので、上位厩舎では一定数のレベルに到達しないと優先度が低くなる点は出資する側も考慮に入れる必要があると思います。

例えば、勝ち上がってコツコツ稼ぐことを期待している出資馬が素質馬多数の上位厩舎の中で序列が高くなるかというと難しいです。

そのような馬に対してはリーディング順位は低くても出資者評価が高い厩舎の方が目的に合った使い方をしてくれて満足度は高くなることも多いので、安易に上位厩舎への出資を考えるのは危険だと感じました。

本記事を通して一口馬主の皆さんの厩舎選びの失敗による苦い経験が減り、より一口馬主ライフが楽しめると嬉しいです。

  • この記事を書いた人

ミズ

・2019年に一口馬主を始めたアラサー会社員
・ノルマンディー、インゼル、ロードで出資
・出資馬の重賞制覇を目指して試行錯誤中
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