近年ウマ娘の影響もあってか人気が高まっている一口馬主ですが、現在20を超える一口馬主クラブが存在しており、募集口数、募集頭数、募集倍率など様々な特徴があります。
そのような状況の中で、いざ一口馬主に興味を持って始めようと思ってもどのクラブに出資すべきか分からないですよね。
一口馬主は一度クラブに入会すると出資馬がいる間は退会するのが心情的に難しく、出資金も数万円と安くない上に月会費と出資馬の維持費を加えると結構な出費を伴う趣味になります。
そのため、始める前に各クラブの特徴を理解して自身の一口馬主の楽しみ方に適したクラブへ入会したいですよね。
本記事では、これから一口馬主を始める方向けに口数や価格別に各クラブの特徴を整理し、目的別におすすめのクラブを紹介しますので、本記事を参考に自身の目的に合ったクラブを見付けて楽しい一口馬主ライフを始めてもらえれば幸いです。

私は6年前にノルマンディーで一口馬主を始め、現在はロードとインゼル含め3クラブに入会中です。
また、下記の記事で出資馬を検討する際に重要視する種牡馬についても整理したので合わせてご覧下さい。
一口馬主クラブの情報一覧
下記に一口馬主の全23クラブについて口数、会費、募集頭数、価格、成績などの各種情報の一覧を紹介します。

※価格(中央値)、勝ち上がり率は2019~2021年産の3年間の平均値を記載しています。
改めて全クラブを一覧整理してみると色んなクラブがありますね。成績はもちろん募集口数や募集価格、頭数も幅広いですね。
いくつか特徴を下記に整理してみました。
- 勝ち上がり率が高いクラブ:サンデー、社台、キャロット、シルク、インゼル、ライオン、DMMバヌーシー
- 重賞馬率が高いクラブ:サンデー、社台、キャロット、シルク、広尾、YGG
- 募集金額が安いクラブ:YGG、ノルマンディー、京都TC、ユニオン、ローレル、ターファイト、友駿、大樹
- 募集口数が多いクラブ:ライオン、広尾、DMMバヌーシー、YGG
基本的には価格に比例して成績も良くなっている傾向になります。勝ち上がり率は50%前後がトップクラスですね。
ノーザン系クラブ以外にも勝ち上がり率が高いクラブは存在しますが、重賞馬率は圧倒的にノーザン系クラブが高いので人気になるのが分かりますね。
それでは下記で各クラブをグループ別に紹介していきます。
ノーザン系一口馬主クラブ
ここからは上記で紹介したクラブの概要と特徴について記載していきます。
まずはサンデー、社台、キャロット、シルクのBIG4について紹介します。ノーザン系クラブの共通の特徴は下記2点になります。
- 募集馬のレベルが高く、重賞馬やG1馬がコンスタントに輩出されている
- 会員数が多く、特に入会直後は希望の馬に出資できる可能性がかなり低い
上記の4クラブは勝ち上がり率が50%前後と安定して高いことは当然ながら、重賞馬率が高いことが最大の特徴となっています。
上記の特徴からメインクラブとしてはおすすめですが、大人気クラブのため頭数確保が難しいデメリットがあります。
そのため多くの馬に出資したい場合は複数クラブの掛け持ちなどの工夫が必要そうです。下記で4クラブを紹介していきます。
サンデーサラブレッドクラブ / 社台サラブレッドクラブ
サンデーも社台も重賞常連のクラブになります。特にサンデーは今年のクラシック路線でもミュージアムマイルとクロワデュノールを輩出するなど毎年のようにG1戦線を賑わせています。
一方で40口なので金額面のハードルの高さがネックになります。4000万募集の馬に出資する場合では1口で100万が必要となってしまいます。
実績制も導入されており、希望の馬に出資する可能性を高めるには継続した出資が必要となってきます。
そのため資金に余裕がある方以外は最初のクラブとしてはハードルが高いクラブと言えます。
キャロットクラブ / シルクホースクラブ
400~500口のクラブの中で実績2トップを誇るビッグクラブです。勝ち上がり率は安定して50%を超えており、サンデーや社台同様にエフフォーリアやイクイノックスなどG1馬を多く輩出しています。
予算的にも一口10万以内で重賞馬に出資することも十分に可能な点がおすすめです。2023年のクラシックではキャロット所属のタスティエーラがダービー、ドゥレッツァが菊花賞を制しています。
キャロットは母親優先、シルクは実績制の影響で出資可能な馬に制限があり希望の馬に出資がしにくい点がネックになります。
また、新規入会者の出資優先順位はかなり低く、入会初年度は希望の出資馬を選ぶことが非常に困難な状況になっています。
入会直後数年の我慢と出資時の票読みが気にならなければ、実績はトップクラスの申し分ないクラブです。
非ノーザン系の一口馬主クラブ
次に非ノーザン系のクラブについて紹介します。非ノーザン系はバリエーションに富んでおり、ここでは下記の特徴別に6クラブ紹介します。
- 成績が安定している400~500クラブ:ロードサラブレッド、東京サラブレッド、ライオン、インゼル
- 比較的安価な募集馬が多い:ノルマンディー、ウイン、京都サラブレッド
- 募集口数が多く1口の金額が抑えられる:DMMバヌーシー、広尾サラブレッド、YGG
非ノーザン系クラブの特徴は下記になります。
- ノーザン系のクラブと比べると重賞馬などは少ないが、その分出資はしやすい
- 口数や金額のバリエーションが幅広く、目的に合ったクラブを見付けやすい
上記の特徴からメインクラブ、サブクラブ両方で楽しめるクラブと言えそうです。それでは下記で各クラブを紹介します。
ロードサラブレッドオーナーズ / 東京サラブレッドクラブ/ライオン
社台系以外では比較的安定した成績を残している3クラブになります。
勝ち上がり率や複数勝利馬率は上記のノーザン系クラブと比べても遜色ない数字を記録していますが、重賞馬や上位クラスで活躍する大物の割合ではノーザン系クラブに大きく差を付けられている状況です。
一方で入会のハードルや抽選の確率はノーザン系に比べると低く、希望の馬に出資できる可能性が高い点は大きなメリットですね。月会費が若干安い点も地味に嬉しいポイントになります。
ウインレーシングクラブ / ノルマンディーオーナーズクラブ/京都サラブレッド
この3クラブは勝ち上がり率は上記クラブからは劣るものの、募集価格が低い点が大きなメリットになります。
5万円以内でも出資可能な馬が多数存在し、京都サラブレッドは3万以内でほとんどの馬に出資可能な状況です。
月会費も低くノルマンディーに至っては驚きの月会費1650円とセカンドクラブでの利用にもおすすめです。
ウインマリリンやデアリングタクトなどのG1馬も輩出してはいますが、基本的には費用を抑えてコスパ重視で細く長くの楽しみ方が中心になるかと思います。
ラフィアン / グリーン
ラフィアンとグリーンの2クラブは募集価格が低めながら、同価格帯の他クラブに比べて成績が高めの傾向にあります。
募集口数が100口と200口なので1口当たりの価格は高めになってしまいますが、コスパと回収率が高いクラブと言えます。
DMMバヌーシー / 広尾サラブレッド倶楽部 / YGG
この3クラブは1000口以上の募集が多いため、1口当たりの価格が低くなり、予算1万円台から出資が可能な点が大きな特徴と言えます。
その上パンサラッサやラヴズオンリーユー、ドライスタウトなどの大物も輩出しているため、少額で夢を見ることが出来るクラブですね。
一方で募集頭数は10頭前後と比較的少ないため、出資頭数を増やしたい場合は他クラブとの併用が必要になります。
一口馬主クラブ紹介のまとめとタイプ別のおすすめクラブ
本記事では全クラブの基本情報をまとめた上で5つのグループに分けて一口馬主クラブを紹介しました。目的別に分けると以下になります。
- 資金に余裕があり、ハイレベルな馬に出資したい ⇒ サンデー・社台
- 価格を抑えつつ重賞勝ちが狙えるような馬に出資したい ⇒ キャロット・シルク
- 好きな馬に出資しつつ活躍も期待したい ⇒ ロード・東京サラブレッド・ライオン
- リーズナブルな馬に出資したい ⇒ ノルマンディー・ウイン・京都サラブレッド
- 少額で大舞台での活躍が期待出来る馬に出資したい ⇒ 広尾・DMMバヌーシー・YGG
ぜひ自分の出資方針や楽しみに合わせたクラブ選びを実施してみて下さい。
私が入会している3クラブについては下記の記事で経験談も交えて深堀りを行っているので合わせてご覧下さい。
>>>一口馬主クラブ紹介 | ロードホースクラブ編
>>>一口馬主クラブ紹介 | ノルマンディー編
>>>一口馬主クラブ紹介 | インゼル編
さらに本記事を含めた一口馬主のクラブ選びから配当や費用、募集馬の選び方まで一口馬主を始めるにあたり知っておくべき内容をまとめた記事を書きましたので、下記の記事を参考に一口馬主を始める準備を頂ければと思います。